飛行機でアメリカ映画「クレイジーリッチ」を見ました!
原題はCrazy Rich Asians
その名の通りくっそ金持ちアジア人が出てくる映画です。
出演者全員アジア系。
しかし昨年アメリカで異例のヒットを記録。
「アジア人が出ると売れない」定説を覆した映画なのです!!
主人公のレイチェルはNYに住む中国系アメリカ人。
若くしてNY大学の経済学教授として働いています。
キャリアも順調、さわやか系イケメン、二ックと付き合って1年。
ある日ニックからシンガポールの実家に誘われるレイチェル。
シンガポールに来て始めて、ニックが超大富豪一族の御曹司だと知ります。
ニックの金持ちっぷりを表現する演出にめっちゃ金がかかってます。
ニックが帰るのは幼馴染み(もちろん一族の1人)の結婚式のため。
結婚パーティーにはシンガポール植物園を貸し切って馬鹿騒ぎ。
ジャングルの中に立てた超豪邸で豪華料理を振る舞い、たくさん招待客を呼んで、月下美人という夜だけ開花する花を見る(だけの)パーティーを催したり、よく分からない大金の使いっぷりは、庶民から見た金持ちの謎あるある。
(あとなぜ金持ちは森やら山やらが好きなのか。やつらはすぐ山沿いに住む。)
結婚式の前夜にバチェラーパーティーというのがあってですね、
これはアメリカ文化だと思ってたんですが、シンガポールでもあるんですね。
バチェラーパーティーとは、独身ならでは夜遊びを楽しむイベント。
新郎は男友達、新婦は女友達だけで集まります。
アメリカ映画なんかでは、とにかく飲んで騒いだり、時にはストリッパーなんかを呼んで(新婦も男性ストリッパーを呼ぶ)盛り上がったりします。
で、映画の新郎組は金持ちどもばかりなので、まずチャーター機で海の上に浮かぶ豪華客船に移動。
そこにビキニのパツ金白人コンパニオンを大勢集めてハッスルハッスル。
一方の新婦組はこちらもチャーター機で、行き先は無人島。
関係ないけど、新婦が天真爛漫系お嬢様で森泉を彷彿とさせます。
しかも顔もスタイルも似てる。
お嬢様にああいうタイプ、一定数いるんでしょうね。
で、森泉が言うんですよ。
「ママが今日はここを好きに使っていいっていうの〜★」
ってオカンが島1コ持っとんのかーい。
で、新婦組が島で何をするかというと・・・
ここはアホのお嬢様達を皮肉ったようで笑えるのでぜひ本編でご確認頂きたい。
とにかく終始なかなか突き抜けた金持ちっぷりを見せてくれます。
そしてビックリするのはこの作品が原作者の実体験を元に描かれていること。
原作者ケビン・クワン氏は実際に大金持ちの息子で、彼氏若い頃のエピソードを大きく反映させているそうな。
ところでこの映画、出演者はハリウッドのアジア系俳優を集めていて、中国系はもちろん韓国系、マレー系とバックグラウンドは様々。
そして森泉系役のお嬢様を演じたのは唯一の日系人女優。
ソノヤ ミズノさんというそうで、UNIQLOや資生堂のCMにも出てたとか。
バレエダンサー、モデル、女優で、身体能力が高く、なんとララランドにも出てたらしい。
全然知らなかったー!
主人公のレイチェル(石原さとみ似)は、中国系で中国語も話せますが、アメリカで生まれ育ったため性格はアメリカ人。
レイチェルの友達(面白系)に言わせると「あんたはバナナ。」
外見は黄色(アジア人)、中身は白(白人)という意味です。
ちなみにですが、アメリカでは中国系アメリカ人はABC(American born Chinese)と呼ばれています。
一方ニックの実家はシンガポールで知らない人がいないほどの財閥一族。
ニックの母親は、レイチェルを息子の嫁候補と認められない。
仕事にパッション(情熱)を持ってると熱く語るレイチェルを、「自分のことしか考えないあなたはアメリカ人で外国人。」と初対面から一蹴。
近年なかなかお目にかかれないクソ姑っぷりを見せてくれます。
しかしそんな姑も、結婚前のキャリアを捨て、一族の嫁として身を捧げてきたある意味筋の通った人なのです。
ニックから家族について全く知らされていなかったレイチェル。
シンガポールに行く前は、「ニックから家族のこと全然聞いたことない。ひょっとすると、実家が貧乏過ぎて恥ずかしいのかな。」
なんて思ってるんですよ。
レイチェルは東アジアに行ったことがなく、アメリカ的なアジア人の偏見を持っているんですね。
日本人からしたらシンガポール=金持ちが暮らす国のイメージですけどね。
しかしニックと一緒に乗るシンガポール行きの飛行機は、ファーストクラスで大仰天。
(あれはスターアライアンスのシンガポール航空のはず!)
そこから彼の事情を知ることになります。
また、一族のプリンスを突然奪っていった一般人レイチェルに対するアタリのキツさは姑からだけではありません。
値踏みするような目で見られたり、時には陰湿な嫌がらせを受けたり。。。
このあたりは昔の日本の漫画か韓国ドラマか、はたまた王室か。
一方そんな金持ち一族の中にも、常識人の親戚もいるんですよ。
一族のネガティブサイドを冷ややかに見つめ、また一族にも順位がありそれぞれ苦労があったり。
そんな親戚達、また友人がレイチェルを助けてくれます。
舞台はほぼシンガポール。
初めてシンガポールに来たレイチェル目線で、美味しそうな中華、屋台料理、素敵な夜景や豪華なパーティーにもワクワク必須。
シンガポール旅行前に見ると気分が上がることこの上なし!
ある意味、大掛かりなシンガポールの観光宣伝映画かも。
もちろんかの有名なマリーナベイサンズ(ビルに船が乗ってるやつね)も出てきて、ハッスルハッスルしてましたよ!
ちょっと下品だったり皮肉な笑いもあるんですが(PGー13でした)、全体的にコメディ要素も多く、笑って泣けて、民族や生き方について考えるとっても楽しい映画でした!