ボナブロ

アメリカ人夫・2人の息子と大阪在住。限られた人生、やりたいと思ったことはやれる範囲で挑戦していくボナーラの記録です。

北朝鮮政府経営レストラン「ピョンヤン」に行った話@カンボジア

学生時代にカンボジア旅行に行ったときの思い出話です。

 

カンボジアには北朝鮮政府が経営しているレストラン「ピョンヤン」があります。

北朝鮮料理が味わえ、北朝鮮美女が歌い舞い接客してくれるとか?!

 

一体どういうお店なのか気になって、行ってみたのでした。

 

 

観光としてオススメ、カンボジア

この時は2度目の訪問になるカンボジア。

実は観光としてはなかなかオススメの場所です。

 

世界遺産アンコールワットはかなり見応えがあり、世界的な観光地のため各国の料理が楽しめ、そして何より治安がいい(観光地に限ります)

 

聞いた話によると、観光業が大切な収入であるカンボジアでは旅行者を巻き込む犯罪は死活問題。

そのため観光地では特に警官を大勢配置し警戒しているそうな。

 

確かに旅行中、せいぜい売店やバイタクで値段をふっかけられるぐらいで、危ない目に合うことはありませんでした。

周辺のタイ、ベトナムなんかと比べても旅行しやすい国だと思います。

 

カンボジアといえば、「地雷」のイメージですが、普通に観光地を巡る分には気にしなくて大丈夫です。

 

かの有名なアンコールワット他、古代遺跡群。

当時10代だった私の感想は、

「ドラクエみたい(感動)」

 

ドラクエの世界感に胸を膨らませたことがある人にオススメの国であります。

 

北朝鮮政府経営「平壌」の噂

日本人は差別されるらしい

 

甘辛い、甘酸っぱい料理が特徴のクメール料理(カンボジア料理)には早々に飽きてしまって、フランス料理(かつてフランスの植民地でした)、イタリアン、タイ、ベトナム、インド料理など色んなお店に行っていました。

 

次はどこいこ?となったとき、カンボジア在住の日本人の方からこんな話を聞きます。

 

「北朝鮮レストランが近くにあるよ。外貨を稼ぐために北朝鮮政府が経営しているんだよ。喜び組のショーが見られるよ。」

 

もしかしたら若い方は、「喜び組」という言葉に馴染みがないかもしれない。

当時の北朝鮮は金正日政権。

北朝鮮のパレードなどイベントで、歌って踊る謎の美女軍団「喜び組」は日本のメディアでも映像がよく流れていました。

 

真相は不明ですが、日本人にとって「将軍様を喜ばせるためだけに、国内から選りすぐりの美女を集め、歌や踊りを徹底的に教育された集団」みたいなイメージだったんですよね。

 

ほうほう、喜び組のショーを見れるレストランとな?

それは興味がある。

 

「ただしお客さんのほとんどは韓国人。行ったことないんだけど、日本人だと分かれば冷遇されるらしいよ。

 

でも気になる

やはり北朝鮮は反日なのか?

噂によると、レストランのお客さんはほとんど韓国の団体グループで、日本人が行くとサービスの違いが歴然だそうな。

 

でも北朝鮮料理なんてそうそう食べる機会ないし、北朝鮮人と接触する機会なんてこれからないのかもしれない。

どうしても気になるので、お昼に友人と4人で行ってみることにしました。

 

いざ平壌へ!

場所

政府経営のレストランはシェムリアップとプノンペンにあるそうですが、私が行ったのはシェムリアップのお店。 

地図はこちらです。

 改めて見ると、周辺に韓国料理店がありますね。韓国街なのかな?

私が行ったのは15年以上前ですが、まだ営業していました。

 

 潜入!

 

いざ平壌へ!

いざ平壌へ!

 

ドアを開けると、受付にはチマチョゴリのお姉さん。美人。

 

韓国語で話しかけてきますが、あいにく私たちは誰も韓国語を話せません。

でも片言の英語で席に案内してくれました。

 

かなり広い店内。

その奥には舞台があります。

ほうほう、ここで喜び組のショーが繰り広げられるのね。

 

そしてすでに韓国人団体客の姿が。

しかも皆さま年配男性客ばかり。

ピチピチギャルの私たちは浮きまくってます。

 

メニューを見ると、チヂミや冷麺、マンドゥなど。北朝鮮料理は韓国料理とほぼ同じなことが判明。

何種類か適当に頼み、ショーが始まる前に料理はやってきました。

おいしかったです。

※15年前とはいえTシャツがダサすぎますので、隠させていただきます。

※15年前とはいえTシャツがダサすぎますので、隠させていただきます。

 

ふとテーブルを見ると、韓国男性たちは給仕の女性に何やら話しかけて、盛り上がっています。

 

給仕の女性はみなチマチョゴリ姿。

黒髪ストレートの長い髪を、後ろに束ねています。

スッピンなのな高度なナチュラル風メイクなのか分かりませんが、まぁ男にはスッピンに見えるでしょ。

丸顔で優しそうな、ちょっとおぼこい顔立ちの女性が多かったように思います。

 

そんな女性陣が優しい笑顔で明るく対応してくれるものだから、みーんな鼻の下のびまくり。

おっさんってしょうもないなー、と10代で生意気だった私たちは思いました。

 

ちなみに給仕の女性は、私たちに普通にお客として接してくれ、特に冷遇されたりとかはなかったです。

 

ショーが始まる

料理を楽しんでいると、店内が暗くなりショーが始まりました。

テレビで見たことある喜び組より人数はもちろん少ないですが、演歌風な楽曲、露出の少ない衣装、そろったダンスなど、喜び組のイメージ通り!

 

そしてさっきまで給仕していた女性たちが舞台に。

ダンサー、シンガー兼ウエイトレスのようです。

 

なんというか、みんなかわいい。

 

ショービジネスで生きる人達は、やはり舞台に立つとイキイキするのでしょうか。

さっきまで餃子やらチヂミやら持ってきてくれた彼女たちが、数段美しく見えます。

 

曲はもちろん知らないものばかりでしたが、なんか盛り上がりました。

韓国では知られている曲なのか、おじさんグループは一緒に歌ったりしていました。

 

ショーの最中は写真禁止でしたが、健全な楽しいショーでした。

 

値段

当時、いくら支払ったかは忘れてしまいましたが、調べてみるとチヂミはUS$5、冷麺US$9ほどのようです。

 

元々物価の安いカンボジア。

外食もかなりお安く食べれるのですが、普通のレストランと比べると結構お高めです。

(ショー込みと思ったらふつうか?)

 

しかしいずれにせよ「北朝鮮政府が外貨を稼ぐ」ほどの値段ではないと思うんですけどね・・・。

もしかすると、ツアー客には給仕費用も含めてもっと高い料金を設定してたりするのだろうか。

 

最後に

こういった北朝鮮政府経営のレストランって中国やタイにもあるそうです。

 

当時は韓国人観光客ばかりだった「平壌」ですが、今は中国人観光客も多いよう。

 

自分が行っておいてアレなのですが、北朝鮮政府にお金を落とすことにもなるので(微々たる金額ですが)ミサイルを向けられている側としてはあまりオススメはできませんが、経験としてはいいかもしれません。

 

「ピョンヤン」に行っても行かなくても、カンボジアは本当オススメですよ!