今週のお題「好きな漫画」
(゚∀゚)キタコレ!!
人生で一番おもしろかった漫画は「狂四郎2030」
でも人にオススメ漫画を聞かれても絶対に答えられない。
なぜってエロい・グロい・鬱展開のオンパレードだから。
でも根底は純愛ストーリー!
全20巻ですが、最初っから最後までずーっとおもしろいです。
作者の徳弘正也氏の元アシスタントは、ワンピースの作者なんですよ~。
あらすじ
時は2030年。
第三次世界大戦が終戦してから、超管理社会となった日本。
主人公の狂四郎は、違法になったインターネットを通してVR(仮想現実)世界でユリアと知り合い、恋に落ちる。
現実のユリアに会うべく、狂四郎は旅に出る。
舞台は恐怖の管理社会となった日本
狂四郎の旅が進むにつれ、2030年のヤバい日本の現状が明らかになってきます。
まず男女が完全に隔離。
一般市民限定で、元々夫婦だった男女も引き離され、別々に生活しています。
目的は日本人の子孫を残さないため。
そこには政府のとある思惑が・・・。
そして隔離された男女は、農園で強制労働させられています。
戦争以前の職業はお構いなしに、一般市民は過酷な農作業を強いられています。
戦争後、自給自足でまかなうしかなくなった日本は、農業国へと変化しました。
こうした政策が実現したのは、とある政治家が独裁政権を持つようになってから。
不景気を襲う日本で、カリスマ的パワーを持つ政治家が当選。
あれよあれよと言う間に独裁政権を確立。
憲法を片っ端から変えていってしまいます。
実際の独裁者を参考に
この独裁政権を持つ政治家。
実際の歴史上の独裁者をモデルにしていると言われています。
「狂四郎2030」の独裁政治の中で、
・家族を引き離して、農村へ強制移動させ労働させられる。
・狂四郎は生まれてすぐに軍の施設に入れられ、徹底的に兵士の訓練を受ける。また国家政策を肯定する洗脳を受ける。
・金持ちは突然財産を奪われて処刑。
・政治の不満を口にした者は処刑。証拠はなくても「あの人が言っていた」と誰かが密告されると、その人は処刑。
といった場面があります。
一見ありえない設定のようで、これわずか40年ほど前に、カンボジアのポル・ポト政権で実際に行われた事なんですよね。
ありえないようで、ありえなくない?
狂四郎の連載は、1997年~2004年まで。
約20年前に書かれたものです。
VRがどんどん進化しているし、アメリカの大統領はケンカ越しだし、日本でも明らかにやばそうな人が選挙に当選するし・・・。
心なしか「狂四郎2030」の世界に近づいていっている気がするんですよね・・・。あぁ恐ろしい。
狂四郎の世界では2019年に第三次世界大戦が勃発します。
独裁者が生まれるのは、いつも戦争や経済不況といった混乱のとき。
目の前の不安から選択を間違えないようにしたいものです。
最後に
純愛部分について全然書けなかった!
設定ばかりに熱く語ってしまいました。
恐ろしい社会ですが、その中で愛を貫く狂四郎とユリアの姿は感動モノです。
ユリアが本当いい女。
またサスペンスやスパイ映画のように度肝抜かされる展開も多くておもしろいんです。
徳弘作品の特徴として、シリアスシーンにもしょうもないギャグ(失礼!)が、かなりの頻度でぶっこんでくるので、まぁそこまで暗くならないかなぁと思います。
私ね、この漫画面白すぎてどうしても夫(アメリカ人)に読んでほしくて、でも英語版は無さそうだったので、全20巻自分で英訳して夫に読ませましたよ。
アホでしょ?
その労力、仕事に生かせっての!
エログロが苦手な人も多いかもしれませんが、それを差し引いても読む価値のある漫画だと思います!